ヨーロッパのスーパー事情

ヨーロッパは物価が高い。
「せっかく外国に来ているのだから」と思って、ちょっとオシャレなレストランで食事をしようものなら、とんでもない金額になる。
簡単な食事でも、10〜20ユーロ(2020年現在1200から2400円)。加えて、チップやサービス料が必要になる。とても気軽に行けない。

スーパーでちょっとしたサンドイッチを買っても、4ユーロとかしたりする。
毎食毎食にそんなにお金を使っていたら、それだけでかなりの額になる。したがって、旅行中は、いかにして食事を安く抑えるかを考えることになる。

これがアジアであれば、安くご飯を食べる方法はいくらでもある。
もともとの物価が安いし、人気の観光地ではデパートやショッピングモールに行けば、たいていフードコートがあって、安くご飯を食べることができる。少し難易度は高いが、屋台で買えばもっと安い。

残念ながら、ヨーロッパではそういった安く食べれる場所はすぐには見つからない。
しかし、ロンドンに行ったときは、たまたまそういった店を見つけることができた。
ロンドンのトラファルガー広場の近くに「カフェ・イン・ザ・クリプト」というセルフサービスのカフェだ。そこは、ロンドンにしては安く食事ができた。

セルフサービス方式になっていて、好きな料理を選べる。
スープや肉・魚料理やドリンクがあって、値段は良心的。その時はスープとパンのセットを食べたが、確か6ユーロぐらいだったと思う。都会の一等地にある割には安く食べれる。地下の教会跡地にあるので、雰囲気も抜群。トラファルガー広場を観光したついでに寄るといいと思う。

ロンドンは首都だし、物価が高いのはしょうがないが、地元の人は普段のランチをどうしているのだろうか?
とても不思議だ。観光客が知らない安い店があるのだろうか。
でも、平日の昼間、公園や道端でサンドイッチを食べている人の姿を何度か見かけたので、普段の食生活は質素なのかもしれない。

外食が高いとなると、スーパーで買うしかない。
ただし、スーパーもそれなりの物価だ。日本の感覚からすると、激しく高い。

安いスーパーがないかネットで調べたら、良さそうなスーパーを見つけた。
名前は、リドル(Lidl)。ドイツのディスカウント・スーパーマーケットでヨーロッパ各地にある。
パリにも(少し中心地から離れているが)あった。

リドルはとにかく安い。
カンフールやテスコ・ロータスのようなメジャーなスーパーマーケットと比較しても安い。
店内は、日本の業務スーパーのような感じで、飾り気はなく、梱包している段ボールそのままで商品が並べられている。ディスカウントストアは、基本的に特売をおこなわず、全ての品目を常時、低価格で提供する。広告宣伝費をなるべくかけずに、商品の価格そのもので勝負をしているわけだ。

日本の業務スーパーとの違いは、パンや生鮮食品も充実しているところ。精肉も売っているし、ハムやソーセージ、パンも売っている。パンはいろんな種類が売っていて、しかも非常に安い。1ユーロぐらいの惣菜パンもあったような気がする。売っている商品の種類はそれほど多くはないが、基本的な商品は揃っている。

リドルはとにかく安いので、いつも混んでいた。
一度、朝一に買い出しに行ったことがあるが、開店前から人だかりができていた。
ヨーロッパを旅行した時はリドルばかり行って、サンドウイッチを作り、朝食はそれを食べ続けた。