エアアジアの意外なメリット

意外なことに、エアアジアはフライトが遅延することが少ない。

もし遅延すると、保障や代替便の対応が必要になり、客単価が低いLCCにとっては致命的なので、かなりの注意を払っているのだろう。

これは、どの航空会社も同じなのでもちろん気をつけていることだと思うが、他のLCCは結構遅延するらしいので、エアアジアだけが特別なのかもしれない。
さすが、毎年、ワールド・ベスト・ローコスト・エアラインを受賞しているだけのことはある。

遅延がひどいので有名なのは、ベトナム航空だ。
その悪名は広く知られている。

噂だけではなく、私はそれを実体験している。
これまでにベトナム航空に搭乗したとき、往路と復路のどちらかのフライトで必ず遅延した。
つまり、確率は50%。
すごい確率だ。

遅延ならまだ良い方で、フライトがキャンセルになったことさえある。
それは、成田からハノイ経由でニャチャンに行くときだった。
搭乗ゲートで待っていたら、突然、欠航がアナウンスされた。
「搭乗手続きを既にしているのに!」と非常に驚いた。国内線なら考えられない。

どうやら、ほぼ同時刻に出発するホーチミン便へ振り替えて、乗り継いで欲しいとのことらしい。
客がカウンターに押し寄せ、ドタバタの状況になった。
そんな中、何度もベトナム航空に搭乗していると思われるビジネスクラスの客が、慣れた様子で、カウンターで羽田から出発する便への切り替えを依頼していた。おそらく過去に何度もこのようなケースに遭遇しているのだろう。全く焦っていなかった。慣れた様子で手続きをしていた。

後になって「搭乗者数が搭乗者が少なかったから、欠航にしたのではないか」と推測することができた。
昔は、各社でそういうこともあったらしいが、今はほとんどない(特にアメリカなどの海外ではそういうことがよくあるらしい)。
もし、乗客が少ないために欠航したのなら、かなり時代錯誤な対応だと思う。
ベトナム航空側もそのことを気にしているのだろう。
フライト後にはアンケートメールが来たり、ボーナスマイルが加算されたりして、お詫びがあった。
普段から「遅延やキャンセルが多い」という苦情が多いのだろう。

エアアジアは大幅な遅延はないとは行っても、海外空港発着便はスケジュール通りの離陸は少ない。
搭乗開始時間も割とルーズだ。JALやANAのようにしっかりと、予定搭乗時間が守られているわけではない。

エアアジアの場合、搭乗時間になった頃にゲートのカウンターにいる職員が「さぁ、やるか」という感じで、ようやく仕事し始める。

私は、小心者なので、いつも早めにゲート付近で待つようにしているが、スタッフの動きをいつも観察していたら、いつしか、搭乗時間が何時頃になりそうかがわかるようになった。

ポイントは、機内スタッフが搭乗したかどうかだ。
機内スタッフが搭乗したら、搭乗まで間も無くということになる。
しかし、たいていの場合は、機長や客室係員は搭乗時間ギリギリになってカウンターに姿を表すことが多い。

日本の空港の場合、スタッフの控室がないのか、客室乗務員がゲートの近くの席に乗客と同じように待っていることもあるので、オンタイムで進んでいるかがすぐわかる。CAの姿が見えない場合は遅れている証拠だ。

私は、エアアジアの場合、搭乗開始すぐに搭乗することが多い。
元来がせっかちな性格だということもあるが、後ろの座席に指定されている場合が多いし、大きめの機内手荷物を持っているからだ。
エアアジアはいつも混んでいるので、最後の方で乗り込むと、手荷物置き場を探すのに苦労することになる。それを避けたいのだ。